1.磁気

時計が正常に作動しなくなる原因の一つに、磁気の影響があります。

機械式時計や、ステップモーターで動くクオーツ時計は、磁気の影響を受けやすいといえます(デジタル時計は磁気の影響は受けません)。

アナログクオーツの場合は、ステップモーター部分のローターという部品に永久磁石が使われているため、磁気の影響が顕著で、磁気発生源に近づけると運針が止まったりします。また、機械式時計の場合は「ヒゲゼンマイ」が磁化し、進みや遅れが生じるなど時計の精度に影響を与えます。

時計が磁気の影響を受けないようにするためには、まずは磁気発生源に時計を近づけないようにすることが重要です。

私たちの身の回りには、永久磁石やバッテリー、モーターなど、磁気を発生するものが思いのほかたくさんあります。

家庭でよく見かける製品のうち、次にあげるようなものは磁気を発生しています。

  • 肩こり用磁気用品
  • 磁気ネックレス、磁気枕
  • バッグの留め金のマグネット
  • 冷蔵庫のドア部分
  • 携帯電話のスピーカー部
  • 携帯ラジオのスピーカー部
  • 携帯オーディオ機器のスピーカー部
  • 電気カミソリ、電気バリカン
  • 磁気健康マット
  • ACアダプター
  • ノートパソコンのスピーカー部
  • 布団乾燥機のモーター部
  • エレクトーンの鍵盤部
  • 電動鉛筆削り器

これらのほかに、仕事上でよく接するものでは、コピー機のクリップホルダー部分や工業用モーターなども磁気を発生します。

時計が一度磁気を帯びると、自然には回復しないので、脱磁が必要です。

専門店に時計を持ち込むと、「計磁機」にかけ、磁気帯びがあるかどうか検査することができます。その結果、もし帯磁していれば、「脱磁機」にかけて脱磁します。

なお、磁気の影響を受けにくいように開発された「耐磁時計」の場合は、磁気発生源から5センチメートル以上離せば、その影響はほとんど受けなくなります。

また、耐磁性能の高いケース(アンチマグネティック)が使われている時計は、磁気の影響が極少なくなるよう設計されています。

磁気に対する影響を限りなく小さくした時計としては、ロレックスの「ミルガウス」やIWCの「インヂュニア」が代表的でしょう。

いずれにしても、時計は磁気の発生源には近づけないこと、そして、磁気帯びが疑われるようなら専門店で検査してもらい、必要があれば脱磁してもらいましょう。

 

時計修理の専門店「時計修理110番」では、磁気帯びの検査と脱磁機を用いた脱磁を行っております。もちろん通常のオーバーホールや修理のご依頼も承っております。遠慮なくお問い合わせください。

2012年5月27日

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