3.拭く・磨く

腕時計のお手入れの基本は、何と言っても拭くことです。

1日の終わりに、時計全体を柔らかい布で拭き、汗、皮脂、埃などを取り除くようにしましょう。

家庭にある手ごろな布を用いて構いませんが、時計や貴金属磨きなどによく使用される「セルベット」を使うのもお勧めです。

ケースやガラス部分は拭き上げが主となりますが、バンド部分のお手入れにはコツがあります。

 

金属ブレスレットのお手入れ

金属ブレスレットのお手入れも、基本は布で拭くことです。しかし、表面は布で拭き上げることができても、それだけでは隙間に入った汚れまでは取れません。この隙間の汚れが外に出てくると、Yシャツの袖口などが汚れることもあるため、時どき掃除しましょう。

まずは、柔らかい歯ブラシに液体石鹸をつけて、軽くこすります。このとき、固形石鹸は石鹸カスが残るため使わないようにします。

ブラシで全体をよく掃除したら、次に水道水で石鹸をよく洗い流し、乾いた布で水分を拭き取ります。その後は、通気性の良い場所に置いて、完全に乾かしましょう。

このようにすれば金属ブレスレットはかなり綺麗になります。

ただし、このように掃除したとしても、コマとコマを留めているピンは分解しないことには綺麗にすることができませんので、表面は綺麗でも、ピンに汗などの汚れが付き、錆びが進行するということがないとはいえません。

こればかりは、修理店で検査してもらうほかはありませんが、数年ごとにオーバーホールに出している時計であれば、その都度、ピンの状態もチェックしますので、急にブレスレットが外れてしまうようなことはないでしょう。

 

革のストラップのお手入れ

革ストラップは、汗や皮脂の成分が革に入り込まないよう、汗などをこまめに拭きましょう。腕に装着する時も、指1本分くらいの余裕をもってつけると、通気性が良くなります。表面は革専用のクリームを塗るとよいでしょう。

革製のバンドは金属製のものと違い、洗うことができないため、こまめに拭くことしかできませんが、夏場だけ合成皮革のストラップに付け替えるなどの方法で、革の傷みを少なくする工夫もできます。

 

ケースやブレスレットに傷がついてしまった場合、綺麗にする方法はあるのでしょうか?

小さな傷であれば、オーバーホールの際に外装の研磨も行ってくれる修理店に依頼すれば、取ることができます。また、オーバーホールとは別に、新品仕上げを依頼すれば、新品に近い状態にまで綺麗にすることもできます。

ただ、時計の傷は思い出にもつながりますから、あえて傷を残すのも悪くないかもしれません。それが年月を重ねた時計の味にもなります。

なお、自分で研磨剤を使って磨くこともできますが、やはりプロの仕上げとは別物と考えた方がよいでしょう。特に慣れないうちはヘアラインが消えてしまうなどの失敗もあります。もし自分で磨く場合は、慎重に作業を行ってください。

2012年5月29日

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